中国で単身生活をすることになったTADAの日々の感じた事を気ままに書いてます。


by wata1150
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早くも3月(2)

ベトナムの工業団地の春は、まだ先になるような様子だった。香港や中国はどうなのか。香港にも2度ほど出かけた。いずれも日系の顧客への訪問である。現在の不況は香港経済にも多くの打撃を与えた。とくに、香港系のメーカー(私が勤務する会社も香港系だが)の多くは、苦境にあえいでいる。

中国国内にある工場には、部材を国外から入手し、加工して再輸出する会社と、国内需要向けに生産する会社がある。現在は国内需要はさほど低下していないらしく、したがって国内需要向けに生産出荷している会社はさほどの不況でもなく、一部のメーカーは非常に好景気だなどという話も伝わってくる。一方、海外に輸出する加工貿易型の会社は非常に苦しんでいる。出荷先が、アメリカ、欧州諸国そして日本などが中心であり、そういった国はほとんどが不況であえいでいるのであるから、受注は落ち込み、代金の支払いは滞っている。
一部の会社は、黒字ながら倒産しているといった話も聞いた。

中国における多くの香港系メーカーは加工貿易型の会社である。したがって、ほとんどの会社は例外なく苦しい経営を迫られ、一部の会社は会社の閉鎖、倒産といった状況に追い込まれている。幸い、私が勤務する会社は香港系なのだが、香港や中国のメーカーに納入する部品を生産しており、また、日系などの海外メーカーにも供給している関係で、苦しいことは事実だが工場閉鎖や倒産といった事態にはならずに済みそうである。

日系の加工貿易型の会社の香港事務所を訪れてみた。これらの会社の中国工場はやはり、苦しいらしい。しかし、日系であるが故の立場的有利さを目一杯使って生き残りに必死である。その一つは何かと言うと、“Made-in-Japan”というブランドの力である。日本製、あるいは日系メーカー製ということで、会社の信頼性、製品の品質や信頼性が“Made-In-China”よりも上に見られる。大手メーカー向けの仕事の受注にしても、中国や香港系メーカーと日系メーカーが争えば、価格が同一であれば必ずといって良いほど日系メーカーが注文を獲得する。中国メーカーや香港メーカーはさらに価格を引き下げて対抗するしかないのである。それでも、中国メーカーや香港メーカーが受注するのは難しい。

さらに、大手のユーザー会社は日系やアメリカ系、欧州系である。中国や香港系であることはほとんど無い。其処に企業文化の差、国家的文化の差、教育レベルの差などさまざまな要因が働く。そして日系メーカの有利さが出てくるのである。

そういった背景を持った日系メーカー香港事務所や香港の現地会社でも、仕事は減っており、相当に苦しい思いをしている。日本人駐在員の帰任、現地採用スタッフの減員などはどの会社にでもある。しかし、最大限の情報収集力を駆使し、今後の展開に備えた体制をとりつつあるという印象である。新規客先へのプロモーション、従来客先の回復の状況、市況全体の動向などの分析をし、今年度から来年度に向けての対応策を作成しつつある。いくつかの、日系大手メーカーを顧客に持つ会社では、すでに4月、5月頃から回復基調に乗り出す予測を立て、準備をしているところもあった。さすがに日系大手はすごいと思わせられた。

中国広東省にある日系及び中国系、香港系、台湾系などのメーカーの工場を訪れてみた。いずれの工場も火が消えたような寂しさである。工業団地を車で走ってみると、工場を閉鎖してしまった会社、工場建設を途中で中断してしまった会社などをいたるところで見ることが出来る。昨年の今頃はこの工場で一万人以上の人たちが、ひしめき合って働いていたのだろうか、などと想像するとなんとも切なくなる。

ある台湾系の小さな工場では、昨年は約2000人くらいの従業員がいたが、今は500人程度しかいないとのこと。それでも新規採用は控え、自然減を待っているとのこと。そして、スタッフは10名だけとのこと。スタッフ業務は経費がかさむので、業務を絞り、人数を最低限にしてしのいでいるとのこと。早期の生産フォーキャストや、注文フォーキャストを出していただくようお願いしたら、スタッフ業務が増えるので出来ないとあっさり断られてしまった。

私が勤務する会社は1月から新しい事業年度を迎えた。年間販売計画に沿って営業活動、生産活動を行っている。しかし、計画達成は決してたやすくは無い。日本の多くの会社は4月から新事業年度を迎える。私が勤務する会社も多くの日本や日系の顧客があり、それなりの事業のウエートがある。何とか、客先の会社が早く立ち直って欲しいと願わずにはいられない。そしてそれが唯一私たちの会社の回復の道だからである。
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by wata1150 | 2009-03-16 11:52