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中国で単身生活をすることになったTADAの日々の感じた事を気ままに書いてます。


by wata1150
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「ガールフレンド」

すこし、硬い話が続いたので、やわらかい話を。

わが社は香港系企業であり、董事長、総経理をはじめ、重要ポストには香港人が配置され、香港から離れ、広東省恵州市の会社に勤務し、会社の幹部職の寮や、市内のマンションで暮らしている。

市内にはKTVやスナック、クラブなど夜遊びのスポットが多くあり、男性の一人暮らしに楽しみを与えている。しかし、そういった生活には落とし穴がある。いわゆる「はまってしまう」というやつである。

香港人や日本人、台湾人のスタッフの給料は中国人に比べはるかに高い。従って生活レベルは、会社の中にいる中国人よりははるかに高いものになるのは必然的である。たとえば、近所の知り合いの会社のR君という業務経理(部長職)は30000元を越える給料をもらっている。香港には奥さんも子供もいる40歳代半ばのナイスガイである。この会社に、創業当時から在職し、現在のわが社に対する貢献は大きい。数年前までは香港に半分、恵州に半分という生活をしていたらしい。が、恵州にいる間に恵州にガールフレンドが出来、そしてついには、子供まで生まれてしまった。まじめで、さほど酒も飲まず、朝から晩まで仕事一途な彼であったが、子供が生まれて一大決心をした。香港の奥さんにすべて話したのである。そして、2つの家庭を両立させることで折り合いをつけた。毎週末、香港と恵州を行き来し、両方の家庭を抱え、頑張っている。

ある会社の最高幹部の一人、Pさん。その会社の創業当時からのメンバーで、販売を除く業務を一人で管轄し、頑張ってきた。香港には18歳になる娘さんがいる。無論、奥さんもいる。彼のガールフレンドとの馴れ初めは聞いたことが無いが、きれいな人で、やはり幼稚園に通う息子がいる。恵州市内にマンションを買い、普段はそこで生活し、2週間に一度香港に戻る。彼も、まだ50歳には間がある歳で、香港と恵州を往復しながら頑張っている。

そのような話は、恵州に限らず、事欠かない。台湾人の会社では、「台湾と中国との直行便が出来て、中国にすむ台湾人の単身赴任族は戦々恐々」などという雑誌記事や新聞記事が登場した。多くの台湾人が、中国人の愛人を持ち、楽しい(?)単身赴任生活を送っていたのだが、直行便が出来て、台湾の奥さんや家族が中国に簡単に来る事が出来るようになったため、愛人のことがばれてしまう危険性が高くなり、愛人と別れる人が増えたという。

一方、中国人の女性側から見るとどうなるのか?過日、ある恵州市内のKTVで、お客さんを接待していたときに、KTV小姐が面白いことを教えてくれた。彼女のいとこの女性が、ある韓国人の会社員の愛人になったのだという。そのいとこという女性は、最近まで湖北省武漢市の洋品店の店員をしていたのだが、給料が安くて広東省に来たのだという。KTV小姐に言わせると、なかなかの美人でまだ23歳で魅力的な人なのだそうだ。その彼女が、広東省に来て月8000元で韓国人の会社員の2年契約で愛人になったのだとか。8000元の給料は中国人ではなかなかの高給である。わが社の生産工程で仕事をしている人が、月1500元程度の給料であり、中国人の経理職の最高が6000元なのだから。2年でおおよそ20万元、新築マンションが買える金額である。

また、別の小姐は50歳代のドイツ人の愛人になったという。やはり、2年間、月12000元だそうである。すべてのKTV小姐がそうなるわけではないだろうが、みな、そういった相手を見つけるためにKTVで働き、時として体を売っているのであろう。すべての中国人というわけではないだろうが、貧しさゆえに、性的倫理観を捨て、お金を稼ぐことに青春をかける女性は少なくは無い。この恵州にもKTVは20箇所以上は存在し、各KTVに数百人のそのような女性が働いている。中国全土ではどのくらいの女性がそのような生活をしているのか、想像も出来ない。

無論、このような幸せな男性、女性がそんなに多くいるわけではなく、ごく一部なのだが。私も、もう少し若ければ・・・、とか、もう少し給料があれば・・・とか、考えてしまう。

わが社の女性スタッフと昼食時などに話をすることがある。「TADAさんはガールフレンドはいないのですか?」という質問が、必ずといっていいほど出てくる。「残念ながらいないんだよね。」と答えることにしている。私の通訳をしてくれているT嬢が言ってくれた。「TADAさん位になると、お金がかかるからね。」ちゃんと知っているのである。中国にそのような文化が現実に存在していることを。そしてそれが、不思議でも、なんでもないということを。

そういえば日本にも、以前、“愛人バンク”なるものが存在して、社会的話題になったっけ・・・などと思いながら、会社の女性スタッフにからかわれるのを楽しんでいるのである。8000元とか12000元とかは、今の給料では無理だよなー・・・などと、少しだけさびしい思いをしてみたりして。
by wata1150 | 2008-11-06 18:49 | 雑感