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中国で単身生活をすることになったTADAの日々の感じた事を気ままに書いてます。


by wata1150
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会社を辞めるということ

昨日、会社のProject DirectorをしていたGさんが会社を辞めることになり、送別会がありました。

Gさんはアメリカ人で、年齢は55歳くらいでしょうか。天津にあったアメリカ系の会社の社長を務めたくらいに、仕事はしっかりできる人です。また性格もなかなか陽気な人なのですが、今度アメリカの会社に勤務することになったのです。

彼は、中国で長い間一緒に住んでいた女性がいます。一緒に彼女を連れてアメリカに住むのではなく、2、3年後に彼女をアメリカに呼び寄せることにしたのだそうです。

本当の退社の理由はわかりませんが、彼に近いある人の話では、現在のボスの下では仕事はしたくない、というのが理由だったとか。いわば、相性が合わなかったのでしょう。

アメリカ人に限らず、中国でも割合に会社を辞め、ほかの会社を転々とし、キャリアを高め、自分の収入を上げてゆくということが普通に行われています。私から見ればあまり転々といろいろな会社を渡り歩くというのは、会社のボスや同僚から見れば、安心して仕事を任せきれなくなり、辛いように思えるのですが、会社も当人も、周囲の同僚たちもあまりそうは思わないようです。

私は日本では、大学を卒業してから定年扱いで57歳で退職するまで、会社を辞めるなどということは考えられませんでした。中には性格的に合わずに、嫌な思いをしたこともありましたが、いずれどちらかが転勤などで、居なくなるのだからしばらくは辛抱しようということで、済んでしまってきました。まあ、巨大企業にいたからこそそんな考え方もできたのでしょうが。

昨年、アメリカではGOOGLE社の副社長が、YAHOOのCEOに転じました。まさにアメリカならではの出来事だと思い、感心したものでした。それで当人は出世したのだから良いとも思えますが、一方では人材を失った側はどれほどの痛手であったでしょうか。無論、すでに代わりの人材がそのポストに収まって入るのでしょうが。

私が勤務している会社でも、一年間にどれだけに人が入れ替わっているでしょうか。昨年夏にこの会社の創業者だった人が会社をアメリカの会社に売却し、会社を去りました。新しい経営者が入ってきました。その人も、ヘッドハンティングで入社したのだそうです。そして、多くの従来から勤務していた人たちが辞めていきました。Director,Managerクラスの人で、以前から勤務している人は私を含めて、4、5人くらいしか残っていません。

私が、今この会社を辞めたいとは思っていませんが、これからも会社のメンバーはどんどん入れ替わっていくのでしょう。そしてキャリアアップをしながら収入を上げてゆくことを目指すのでしょう。
そういう意味では、個人の能力の高い人が高い収入を得、低い人は収入を上げることなく社会に置き去りにされ、貧富の差の激しい社会が出来上がる土壌を自ら作っているような気さえします。

私はこの会社に入って今年の12月で7年になります。あと何年この会社に勤務し続けられるのかは定かではありませんが、この競争社会であるレベル以上の位置に留まることの難しさ、他人より上の生活レベルを維持することの危うさを感じずにはいられないのです。

Gさん、お疲れ様でした。アメリカで再び良い仕事ができるよう、祈ります。
by wata1150 | 2013-07-06 00:26