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中国で単身生活をすることになったTADAの日々の感じた事を気ままに書いてます。


by wata1150
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LHさんの退職

業務部の日本チームのメンバーのLHさんが、退職したいと言ってた。かなり迷った末のことらしい。

彼女は昨年の3月中旬に新卒者として入社した。学生時代に日本語を勉強したとかで、普段の会話の日本語には問題ないレベルであった。また、彼女は入社時の面談で、「将来、貿易会社を経営したい」と、その夢を語ってくれた。ボーイフレンドがおり、どこかの会社の技術スタッフなのだそうである。

結構、みんなともなじみ、私に対しては毎朝コーヒーを入れてくれた。が、今年の春先、そのボーイフレンドの会社が四川省重慶市に工場を作り、彼はその工場に転勤になった。それで、彼女の目論見がすっかり変わってしまったらしい。

中国では若い女性は両親から「早く結婚して子供を持て」と要求されることが多いのだそうで、彼女がボーイフレンドといるときには、それほどのプレッシャーもなかったのだそうだが、いまは毎日のように両親に言われるのだそうである。それでも、彼女は将来の会社を経営するという夢のためにも、今は結婚はしたくないと、その話題を避けてきたのだそうだ。

それで、両親とも気まずい雰囲気になってしまい、今の生活が続けられなくなったというのが、退社の理由である。気の毒といえば気の毒である。しかし、それが現在の中国という国が抱える社会的な問題の一面なのであろう。

日本でも、若い女性の結婚年齢が非常に上がってきており、生涯出産数も低下の一途だそうである。結果として、少子高齢化という社会問題を引き起こしており、政治的な問題になってきている。中国でも、女性の社会的レベルの向上に伴い、また、収入レベルの向上に伴って、結婚年齢の上昇などの現象が都会などでは顕著にみられるという。LHさんも4年制の大学を卒業しており、学歴的には高く、生活意識や社会意識も高い感じがする。

そのような人はある程度転職を繰り返しながらキャリアアップをはかり、より高収入の仕事を求めてゆくのだという。彼女は収入的な問題よりも身内での人間関係がうまくいかず退職することになってしまったのだが、これを契機に、大きく社会に羽ばたいてほしいと願う。
by wata1150 | 2012-05-17 22:07