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中国で単身生活をすることになったTADAの日々の感じた事を気ままに書いてます。


by wata1150
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進出企業の撤退

仕事につながる話題で申し訳ないのですが・・・。
いま、私が勤務しているのは日本にある会社の上海現地法人です。法人として設立してから半年がやっとすぎたばかりのホヤホヤの会社で、まだ、十分な収益も出ていませんので、オフィスも、他の会社が使っているオフィスの一角を又借りして使っています。家主(とはいっても、やはりビル会社より借りているのですが)の会社は商社ですが、スペースが余っているので、関係会社や、仕事で付き合いのある会社が上海に進出する場合に、空いているスペースを又貸ししているのです。家主の商社さんは私どもの会社を含め6社ほどにスペース貸しをしています。
ところが、この家主の会社さん、このほど会社精算をして撤退することになりました。期限は12月末。店子の各社は大変です。それぞれ新しいオフィスを至急探さなければなりません。幸い、ビルラッシュの上海、空き家が無いということはありません。しかし、何せ家賃が高いのです。
それに、空調設備の条件や、明るさ、交通の便などを考えると、なかなか好条件のところは無いようです。今は我々の会社のオフィスは古北路にあり、自宅にも近いのですが、新しいオフィスは少し離れた浦東地区になりそうです。
私どもの会社もそうですが、家主会社より、スペースだけでなく、総務、経理会計、通訳など様々な援助を受けてきました。家主会社の女子社員を使わせてもらうことで、専任のローカル社員を雇わずに済ませてこれたのです。でも、今度は誰もそのような仕事をやってくれる人はいなくなるので、新規に従業員を雇わなければなりません。社会構造の違い、価値観の違い、言語の違いなど、様々なハンディがある中で有能な社員を新規に雇うことは以外に簡単ではありません。幸いに、私どもの会社では家主会社の総務担当だった女子社員を採用することで内定でき、胸をなでおろしてはいますが、他の店子会社ではなかなか苦労しているようです。
別の店子会社では日本人の人材派遣会社から日本人の女子社員を派遣してもらうことになったようです。コストは現地社員を雇用するより3倍くらいはするようですが、業務処理に関しては
よりスムースに出来るかもしれません。
そのような動きのさなか、同じ店子会社の一つが、その会社のオーナーの一声で中国からの撤退が決まりました。およそ3年間上海で頑張ってこられ、やっと収益見通しが出てきた矢先だったそうですが、撤退ということになったそうです。その会社の総経理の方は、これから取引先への連絡と今後のビジネス対応などについてすべてけりをつけなくてはなりません。
家主会社、また撤退する店子会社では従業員の再雇用先を探すという仕事もあります。日系会社、外資系会社に勤務経験のある日とは中国の国内企業に勤務するのには抵抗があるようです。従業員福利、賃金体系、昇給昇格など、国内企業に比べて優れているのがその原因です。

先日取引銀行の上海支店の支店長代理の方に話を聞く機会がありました。上海では依然として日本から上海、中国に進出する企業数が増加しているそうです。しかし、増加率はかなり低下し、撤退する企業も相当数に登るのだそうです。今後ますます、中小企業を中心に撤退する企業が増えるだろうと予想されています。人民元の切り上げ、人件費の上昇、安易な進出を行ったためになかなか仕事が上手く行かない、などが主な原因のようです。

我々の会社も、ご多分に漏れず、仕事は思うに任せないのが現状ですが、撤退の憂き目を見ないよう、確実に仕事をこなしてゆかなければいけません。
by wata1150 | 2005-11-21 00:23 | 上海